スクウェアダンスとは、辞書によれば『4組のカップルが1セットになって、Callerの指示に従って踊るフォークダンスの一種』 　 　 　さて、スクウェアダンスの発祥はアメリカ合衆国といわれているが、もっと古くはヨーロッパに存在したカントリーダンスであるコントラダンス（イギリス）や宮廷舞踊であるカドリール（フランス）などを起源としているらしい。 　考えてみれば、アメリカ合衆国はが元々イギリスから移民した人々が作った国である。スクウェアダンスの起源もヨーロッパにあっておかしくないし、いや、ヨーロッパにあったというほうが自然だろう。 　アメリカ合衆国の開拓者たちにより各地で踊られていたスクウェアダンスは、第二次大戦後を通じて互いに交流し合い、モダンスクウェアダンスとして統一され、今では世界各地で踊られている（日本ではまだイマイチマイナー？）。 　 　スクウェアダンスで使う音楽は、伝統的にはカントリーやブルーグラスであったが、近年ではいわゆるPOPsなども使われている。これらの音楽に合わせて、Callerが動作を指示し、ダンサーは指示に従ってセットの中で調和を取って踊るのだ。 　 　さて、スクウェアダンスはCallerの動作指示に従って踊るダンスであるため、いくつかの基本的な動作（コール）を覚える必要があるが、特殊なポーズやすばやい動きなどの身体的な訓練は必要としないので、ダンサーは普通に歩くことさえできればスクウェアダンスを踊ることができる。 　つまりプリマのようにつま先で回転したり、モダンダンス（*）のようにレオタードで足を振り上げる必要はない。実際、私なんか身体が硬いのに、スクウェアダンス人口の一人である。 　従って、ダンサーの年齢、性別、体型、大きさなどの制約がないし、セットのメンバーも固定的なものではなく、動作（コール）を習得したダンサーであれば、初対面のメンバー同志でも踊ることができるため、被適用範囲は極めて広いのではないだろうか。 　スクウェアダンス固定メンバーでのみ踊るダンスではないため、一回毎に色々なハプニングも起こったりして面白いともいえる。もちろん、ハプニングはないにこしたことはないんだけど‥。でも！そのハプニングが面白かったりもするんだよー！←控えめに主張（笑） 　 　スクウェアダンスは、使う動作（コール）の種類（数）によって、ベーシック、メインストリーム、プラス、アドバンス、チャレンジというプログラムに分かれている。各プログラムで使う動作は、CallerLab (http://www.callerlab.org/)という組織によって決められている。 　基本的には、ベーシックとメインストリームが終了していれば、たいがいのパーティに参加できるので、一安心。ですから、MS（メインストリーム）まではがんばって覚えましょう。 　 　 　スクウェアダンスの他にない面白さというのは、一口に言えば、基本動作（コール）は決められているが、その動作（コール）の順序が決められていない事ではなかろうか。 　動作（コールの順序は、CallerがCallのたびに指示するもので、あらかじめ決められてはいないので、ダンサーは毎回違ったダンスを期待することができる。Callerは動作（コール）の組み合わせ方を工夫して、スムーズかつ意外性のある動きを作り出すことによって、ダンサーを楽しませなければならないので、大変といえば本当に大変だろう。 　稀に、スムーズではない動きをさせることで意外性を持たせたり、ダンサーが失敗して笑いが出たりしているが、本当に上手なCallerとは、ダンサーが無理なくスムーズに動くことができ、尚且つ意外性のあるダンスであることではないかなぁと思ってみたりするイチ初心者であります。 　Callerがスクウェアダンスで果たす役割は非常に大きく、Callerの力でダンサーの満足度が大きく違ってくるといわれるのはその辺りに理由がありそうだ。 　ダンス人口の多いアメリカ合衆国ではプロのCallerが多数存在するが、プロのダンサーは存在しない。スクウェアダンスに“プロのダンサー”はいないのだ。 　プロではない以上、楽しくて満足な時間が過ごせればいいのか‥な？！ 　プロダンサーがいないことに関係しているかどうかは定かではないが、競技会（Conpetition）も存在しない。そのかわりといってはなんだが、各種の大会（Convention）やパーティーは数多く開かれており、大規模なものでは数万人規模にもなるというから大したものだ。 　 　また日本では、スクウェアダンス協会は法人化を目指しており、今後どのような活動を展開して行くのか、楽しみである。 注釈* 高校時代、レッグウォーマーをつけてやらされたダンスのこと。教師はレオタード着用だった。あれがモダンダンスじゃなかったら、それは教師のマチガイ。あしからず。